一瞬の中の永遠に輝きをもたらすこと

Inception観た。


Inception: The Shooting Script

Inception: The Shooting Script

面白かった。
まだ公開中なので詳しいことを書くのは差し控えるが、
夢が何層にもなっていて
その夢の層によって時間の流れる速さが違う。
それを利用して、パラレル宇宙のように
並行して物語が進行していくのだ。



現実の5分が
一時間に、
一日に
一年にと
夢が深層にいく程
時間の流れる速度が遅くなる。



これをうまく利用して
ストーリーが展開するのだ。


確かに夢の中で
いろんなことを体験して長時間たったように
感じられるのに、
ハッと目覚めると
一瞬だったということがある。



脳内で一瞬で経験できることを
わたしたちは
肉体を持っている時には
実際に肉体を動かして
肉体を持った対象物を相手に
いろいろな働きかけをしてと
時間をかけないと体験したことにはならないのだ。




そう思うと
生きてる時間の長短は
あちらの世界(肉体を失った後の世界)では
案外
一瞬の違いでしかないように思う。
早く死んでしまっても
長生きしてもあちらの世界では
ほんの一瞬の違いであり、
大事なことは
その一瞬をどのように生きて
その一瞬を煌めかせることができたのか
だと思うのだ。





しかし
「そんな死後の世界なんてあるわけないよ。
死んだら、そこで世界は終わり。
『あちらの世界』なんてない。」
という人もいるだろう。
私の父はいつもそう言っていた。






でもそんな人でも
時間の流れは
現実今生きてる世界でも
アッという間に感じられたり
永遠のように感じられたり
するのではないだろうか。






アッという間に感じる時は
肉体を使っていても
その存在を忘れるくらいに
無意識の内に没頭している時ではなかろうか。




肉体を使用していても
意識が肉体を離れれば
離れる程時間は速度をあげる。



逆に
お腹がすいたり、
眠かったり、
どこかが痛かったり、
動き回りたくなったりと
肉体を意識すればするほど
時間の速度は遅くなるように思う。




だからあちらの世界までいかなくても
脳内の精神の方向からみる時間は
肉体をもって過ごしている時間の長短など
一瞬の違いでしかないともいえるのではないだろうか。




人間は生きてる内は肉体を離れることはできない。
だから、なんでも時間がかかる。
頭の中では簡単に思われることでも
実際に応用しようとすると
とても時間がかかる。



わかっちゃいるけど
やめられないこともあるし
わかっちゃいるけど
さっさとできないののが常だ。


そして肉体にまで
その苦痛が及ぶ時は
本当に苦しい。


恋愛においても、
ただのほのかな片想いレベルではなくって、
一緒にアッいう間に感じられる時を過ごした後に
どうしても会いたいとか
どうしても声が聞きたいとか
そういうレベルになると
逢えない辛い時間が長く感じられると思う。



またこうも思う。



時間がかかって苦しむことも
あちらの世界や脳内の精神からみれば
一瞬なのではないかと。


だから
永遠に続くような苦しみも
あちらからみれば、一瞬。


その一瞬に没頭していくと
こちらの時間の速度が上がっていくということも
あると思う。



理不尽を嘆きながらも
そのように工夫して眼前の苦痛を
耐えていかねばならない事だって
私達にはきっとある。






あちらの一瞬の中にある永遠。
その永遠を輝かすには
こちらで
肉体をもったまどろっこしい私達が
不器用にも
真摯に運命に立ち向かうこと
忘我の境地で取り組むことだ。




肉体を持った私達が
時間を過ごすことの意味とは
そういうことではないかと
思った。