LOVEのススメ

Love という言葉について考える。



聖書のLOVEをなんて訳するかとても困った
修道士が「ご大切」と訳されたのは
中々良いセンだと思う。



しかし
今、loveというと、
やはり「愛」と大体の人が思うのではなかろうか。



日本人は奥さんに「愛してる」とかあんまり言わないとか
愛情表現が下手だとか
とかいう一説がある。




でもそれって、ひょっとすると、単純に
「愛」と「love」の言葉の定義の違いだとおもう。



「love」は「愛」よりも敷居が低い。


だって、
「I love icecream!」は普通だけど、
「アイスクリームを愛してる」というと
かなり深くアイスクリームを理解して艱難乗り越えた感じがある。


また
洋服や、パフォーマンスに対して
すごく良いと思った時によく使われるフレーズに
「Love it!」がある。


日本でお友だちが試着した洋服をみて
「それ、愛してる』なんて言わないもの。


だから、「love」はもっと気軽で
日本語的には「大好き!」とか「気にいってる」くらいで
「love」までいける気がする。



奥さんにだけではなくって、
子供にも、おばあちゃんにも、
電話の最後にアメリカ人が「I love you」
とか言ったりするのはそういう「love」という言葉の定義があると思う。


英国人はどうなのか?
よくわからないが、
lovely weatherとかいう表現をよくするように思う。
お天気が愛らしいくらいだから、米国と同じ感じかもしれない。



では米国人がみな奥さんに
「I love you」を気軽にたくさん囁いているかといえば
そうではない人も結構いるようだ。



こちらで人気だったテレビのコメディー
『Everybody loves Raymond』
という番組の中で
主人公の奥さんがもっと「I love you」を気軽に
言って欲しいと主人公に頼むのだが、
主人公の家族には人前でそういう事を言ったりする
習慣がないので、とてもぎこちなく、
とても変になってしまうのを面白おかしく描いた
エピソードがあった。



そしてそれが結構ウケテルということは
日本人的に愛情表現があまり得意でない男性も
かなり存在することを裏付けてると思う。



それでも
主人公はなんとかその「ぎこちない感」を克服し
「I love you」を奥さんに言えて
ハッピーエンドになってた。


日本語の「愛」より
とってもお気軽な感じがする「love」を
開放的な米国人男性ですら奥さんに
恥らって言いにくかったりするんだから
「愛してる」という言葉を普通に
日本語で表現するのはかなり
ハードルがかなり高いと思う。



「大好き」
とか「好き」
とかよりももっと気軽な
「お気に入り」くらいの感覚の
前向きに肯定してますという事を表す
使い易い日本語を発明したら、
もっと明るく楽しい社会になるんではと
思う。




でもむしろ
会社で
日本人どうしでも
英語使用を奨励しているようなところもあるから
ここは、新しい日本語を発明するより
英語を広めちゃって
家族に対して
さよならの代わりに
「Love you!」と気軽に言うとかどう?


無理?

そうかもね。


それでも
この拙文を読んでくださった貴方に



LOVE YOU!!!