肉体を鍛える職業

この間、会ったライのママたちは、カトリックなので子だくさんである。

子どもが2人というひとは、2人で、あとの4人は、4人以上だった。

だからもう働いている子どもがいる人も数人いる。

そして
大家族の人たちは
お金持ちの人が多く、
そういう人たちは案外親戚と固まって住んでいて、
その親戚一同のうちの誰かがこの間集まった人たちの
誰かと何かで一緒だったりする。

とういうわけで、
働いている子ども(もう大人だけど)の
話題も結構出た。

そしてその子どもたちで男の子は
ほとんど、ヘッジファンド投資銀行
そして弁護士事務所で働いているということがわかった。

それはまるでお父さんたちの後を継いでいるってかんじだ。


なるほど、こうしてアメリカでは
トップ層のリサイクルがすすみ、
トップ層は固定されていくんだなぁと実感した。


ライはNY州ウェストチェスター郡の中でも
スカースデール・ブロンクスビルに並んで
ステータスのある地区である。

お父さんの稼ぎが良いので
専業主婦の人も多い。

前回の赴任時のライのパブリックスクールでも
専業主婦率が85%を超えていた。
家庭にお母さんがいるということが
ライの学校教育を安定させている要因だと
力説してくれたアメリカ人の友達を思い出す。
多分今もこの比率にそう変わりはないと思う。

前回赴任時のライや今住んでいるCT州グリニッチでは
スポーツが大変盛んである。

タウンをあげてのスポーツリーグがサッカー、野球、水泳
アイスホッケー、アメリカンフットボール、テニス、ボートなど
多数存在するし、グランドなどの施設も整っている。

スポーツさせるのはお金も時間も労力もかかることだ。
日本のように、部活などで鍛えるということはあまりない。
タウンのクラブあるいは、私立のクラブに入って
鍛えることが多い。
したがって、その費用や送迎ができないと
スポーツを楽しむことはできても
うまくなることは難しい。


つまり、お父さんが稼ぎが良くかつ
運転手兼チアリーダーの専業主婦がいる
子どもたちはスポーツがしやすいと思う。

そうして男の子たちはその個性により
沢山のスポーツを掛け持ちし、
ティーンにもなれば、
マシーンなどを使って
体を鍛えることがとても重要になる。



そして
それがなぜそんなに重要だったのかが
この間の男のたちの就職先を聞いて納得できた気がする。




彼らは、お金を出す側なのだ。
PCアニマルや営業アニマルや広報アニマルになれる
人間を探し、これらのアニマルに金を出して
働かせる側なのだ。



彼らは、アニマルではなく人間として働くために
社交性、肉体、頭脳、この三つがバランス良く大切なのだ。



ただ勉強ができるとか
音楽に才能があるとか
そういうことではなく
マルチにいろんなことに興味があり、
それがそこそこ出来て
そしてなにより
強靭な体と精神が大切なのだ。



それを養うために
一生懸命小さいときから
スポーツをさせる。

そして、
働くようになった時、
頭のいいNerdやGeek(社交性に乏しい日本でいうオタクにかぶる概念)
を雇って、面白い事業に出資したり、会社を作ったりする。




彼らに必要なのは、ずば抜けた頭脳ではなく
総合的な判断のできる教養、
勝負どころの勘、そして社交性が彼らに必要なんだと思う。
だからスポーツが必要なのだ。
アイビーリーグやそれに相当する大学で
スポーツの経験が優遇されることや
スポーツでつく奨学金の多さなども
アメリカを導く人たちにとって、
スポーツがいかに大事かということを表していると思う。





ここグリニッチでは太った男性や女性をみかけない。
ランニングしている人はたくさん見かける。
体を鍛えることは宗教のように人々からあがめられている。


そして、
彼らがお金を出すエンジニア、ドクターなどは
小太りだったり、貧弱な体だったりする。
面白いものだ。




Obesidy(肥満)なんてどこの国の話かと思うほど
ここでは見かけない。
ヘッジファンド投資銀行という職業では
体を鍛えないといけないのだ。

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