アンチエイジングの講話を聞く

昨日は、マンハッタンの日本クラブで
斎藤 真嗣先生の講演を聞いた。

「体温を上げると健康になる」

「体温を上げると健康になる」

この本を書いた方である。
若くて、凛々しい先生だった。

沢山の医学用語が出てきたけれど、
先生のおっしゃりたいことはとてもシンプルで面白かった。

50歳からは心臓疾患、糖尿病、ガンなど
いろんな病気になりやすくなる。
それは、免疫系、ホルモン系どちらも
15歳あるいは、20歳をピークに
徐々にそれらの分泌が下がってしまうのだが
その原因は、それらを出している胸腺などの大元が
だんだん萎縮し始めるのが50歳だからだそうだ。




この下り坂をなるべく緩やかにする知恵を
あれこれと教えてくださったのである。


私的に一番重要だと思ったのが
筋肉の維持。
筋肉がつくと体温が上昇する。
体温が上昇すると
基礎代謝が上がる。
基礎代謝が上昇すると
脂肪がつきにくい体になる。
そして動きやすい体になり、
ますます脂肪がつかないという
正のスパイラルに入っていけるのである。


筋肉には、血管が通っている。
しかし、脂肪には血管が通っていない。
(お店で買うお肉を想像してみると、よくわかる
脂身は白い。お肉の部分は赤く、血が滴っている)
だから筋肉が多くなると温かい血が多く行き来し
体が内から温まり、体温が上昇するのである。

また身体の隅々まで血管が通っていると
酸素、栄養など大事なものが隅々まで運搬され、
使用済みの不要物も血管からすぐに回収される。
せっかく素晴らしい栄養をとっても
運搬されて使われないと意味がない。
脂に有害物質がたまりやすいということも
聞いたことがある。

筋肉は主に足に多くついていて、
それらがとても大事であるということだ。
それは心臓から送られた血液を
また送り返す第二の心臓のようなものだから
ということもあるのであろう。


筋肉維持、形成のための運動の方法も説明してくださった。


ランニングしてストレッチ、腹筋の順序ではなく
ストレッチ、腹筋等の無酸素運動をしたのち、
ウォーキングなどの有酸素運動をすると
効率よく脂肪が落ちるという話だった。




その理由は、
「まずい、酸素が欠乏している。大変な事が起こっている、急いでなんとかしなきゃ」と
体に一旦思わせてから有酸素運動を行なった方が
体が準備万端に反応しようとしている分
効果があるという事だった。



それに筋肉使うと乳酸ができ、(これが筋肉痛の原因)
そういうものができたと脳に信号が送られたら、
アンチエイジングの成長ホルモンが出てくるそうである。
いい話だ。
ちょっと痛いな位まで頑張った方がホルモンがでるんだね。

しかし、運動は週3回程度にした方がよいらしい。
どうも
筋肉は休んだ方がまた頑張るタイプらしいのだ。


また、特に運動をしなくても
姿勢を正すだけでかなりコアの筋肉が鍛えられるらしい。
お尻のアナをすぼめて、お腹を引き上げて
座ったり、歩いたり、たったりするだけでも
ずいぶん違うとのことだった。



次は食事。
腹八分目。目安カロリーの80%位でいいらしい。
飢えると長寿遺伝子が出てくるらしい。
しかし、これは難しい。
これと似た様な効果を起こすのが
グラス一杯の赤ワイン。
これはすぐできそう。


そして第2にバランスのよい食事。


免疫力アップには
きのこ、ねばねば、ネギらしい。


そして抗酸化には
色の鮮やかな野菜、果物。
ビートなどは、アメリカで取りやすいよい食材だ。

先生が仰言ったことではないが、
どこかの記事で、
人間は猿から進化したので
生野菜や果物からし
酵素を取り入れないので、
しっかりとるべきだと書いてあったのを思い出した。


メンタル面の強化、ストレスに打ち勝つにはギャバらしい。
それを多く含んでいる食品は
ジャガイモ、カボチャ、トマト、発芽玄米。
特にトマトはリコピン酸も含まれているし、
酵素も沢山取れるので優等生だ。


先生は
朝はニンジンとりんごが入った野菜ジュース。
ランチは飛ばして、
夕方早めの夕食で
一日2食と仰言っていた。



私も常日頃、仕事をしていると
お昼をとった後、仕事効率が落ちてしまうので
これはなかなかよいと思った。
スペインの人は
お昼がメインで晩御飯は軽い
ああいうのがいいのかもしれない。
とにかく
就寝前4時間は空腹にしておくのがよいとのことだった。


最後に大事なのは睡眠。

22時から深夜2時の間に、成長ホルモン(アンチエイジングホルモン)が
一番よく分泌されるので
その時間に寝るようにするのが望ましい。
このホルモンはストレスによるダメージを回復してくれるらしい。
ふむふむ、お肌のためにも、
健康のためにも10時就寝がよいのはわかってはいるものの、
これを現代人が実行するのはかなり難しい。。。



睡眠時間は7時間前後が理想だが、
とれない人は週末に体が要求するまで寝ていいそうだ。
土日に心行くまで寝るということはすぐできそう。


そして、睡眠時間が足りなかったり、夜ふかしになりがちでも
せめて就寝時間くらいは毎日同じ時間にするべきだそうだ。
しかし、いくら規則正しくても、昼夜逆転はいけないということだ。
近年は、ひきこもりなどの問題はこの
体内時計が狂ってしまうことが関係していると指摘されているそうである。



また、メラトニンという物質は抗酸化作用のある物質であり
即ち免疫力アップに大活躍してくれる物質らしい。
メラトニンの分泌は
昼間はしっかり光を浴びて活動し、
夜は真っ暗にして寝ることによって
増加するということである。

目を瞑っていても小さな明かりに
網膜で反応してしまうらしい。


というわけで、
部屋を真っ暗にして寝るのが大事ということだった。


飛行機でアイマスクが配られる事に納得。


この、メラトニンは時差を調整してくれる働きもある。
体内時計をリセットしてくれるのだ。
睡眠薬を飲むなら、このメラトニン
サプリメントでとった方がよいとのお話だった。
先生も時差ボケ予防にのむこともあるそうだ。


もっともサプリメントに頼らなくても、
機内食を全く食べずに、
現地に到着して
その現地にあった時間の食事をとれば
時差ぼけは起こらないそうである。
しかし、私なんかは食いしん坊なので
出されるとどうしても食べてしまいそうだ。


ちなみにサプリメントアメリカでは法律により、
規制そして、保護もされているので
ある程度しっかりしたものが作られているが、
日本の場合は、きちんとした法律がないので
製品の質が不安定なようである。
サプリメントを摂取する場合は、
植物由来のもので
製品会社と製造工程がよくわかるものが
よいとのことだった。
しかし、あまりサプリメントに頼りすぎると
全体的なホルモンバランスが崩れてしまう可能性があり、
長期的に取ることは慎むべきであるというお話だった。




先生のお話をまとめると、


早寝早起き、
昼間はお日様のもとで働き、
筋肉が痛くなるほど運動をし、
早めの腹八分目のバランスのよい夕食をとり、
寝る前にグラス一杯の赤ワインを傾け、
風呂に入って、身体を温めたあと
夜はPC画みながらうとうとではなく
部屋を真っ暗にしてぐっすり眠れば
よい。


ということだ。


このような生活を毎日していると
平熱が上がり
免疫力が大幅にUPして
病気になりにくい体になるということだった。


昔の人が平時に普通にやってきたことのようだが、
会社勤めの人にはできるだろうか?

かなり難しいと思う。

50歳から胸腺が萎縮するとのお話を聞くと
自分で自分の身体をケアしなければ
と思う。

できるところから
少しづつやってみようかな。

あんまりきちんとやろうとすると
逆にストレスが増加しそうだ。


姿勢を正して
胸を開き
赤ワインを飲んで
部屋を真っ暗にして眠る。
土日に寝だめをする。
これくらいはできそう。