アメリカ社会の財産

アメリカという国では、
と一言では言えないということを
つい昨日書いたばかりなのに、
それでも
言えそうなことがある。



それは、
早寝早起きだ。



アメリカ人は一般に早起きが好きだ。
日の出とともに起きる感じ。
学校も早く始まる。
多くのアメリカの学校では今でも農業に合わせた
時間配分をとっており、
高校の始業時間の多くは7時台である。



ここグリニッチでも
高校始業は7時半、終業は2時15分である。



会社の始業時間も早い。
カルフォルニア州では、8時始業が普通。
6時や7時もでてきているという。


ブレックファーストミーティングなど言うと、
6時とかになるらしい。


近くのスーパーも
大概は7時半開店だ。



そして
早く起きるから、早く寝る。




夜8時くらいになると、
道路はもうガラガラ。


10時くらいには
街はもう眠っている。
家の灯りも真っ暗である。



夕方7時ころに
デパートにその当時5歳位の息子を
連れて行ったときには、
すれ違う人達から
冷たい目線を浴びせかけられたことを思い出す。



お父さんも
お母さんも
子供も早く帰って来て
ごはん(どんなものであれ)
を一緒に食べて、
団欒をして
早く寝る。


健康的だ。
そう、この体が資本の感覚が
この国ではよく理解されている。


睡眠を削って
仕事や勉強をしない。



睡眠を削ると
体力が落ちて、
健全な思考が鈍る
不注意なミスが増えるなど、
却って全体の
パフォーマンスが下がる弊害の方が
クローズアップされる。


これは、
非常に合理的な考えだ。


体と心は密接に結び付いている。
体がまいってはなにもできないではないか。



いくら自分は夜型だと言っても、
10時から2時の間に
成長ホルモン、アンチエイジングホルモンが出る
と科学的に証明されている。
癌細胞は丑三つ時に一番成長するらしい。
人間の体は人間が住むことができる
唯一の場所である。


10時に眠れるような
生活習慣が望ましいと思う。


だれも強制しているわけではないのに、
ついなってしまう早寝早起き社会。


これは本当にアメリカが誇る財産だと思う。