チリのワインを買って、チリ支援をしよう

2月27日に起きたマグニチュード8.8のチリ地震では、3月3日の時点で805人の死者をだし、350人がいまだ行方不明だそうです。ワイナリーも大きな損害を被りました。http://www.drvino.com/2010/02/28/chilean-earthquake-wines-wineries-damage/ジェフによると、収穫目前で地震が起きたため、もう今年の収穫量は0になってしまいました。タンクもビンも壊れてしまったそうです。またブドウの木を立て直して今までのようになるには7年くらいはかかるそうです。


そこで少しでもお役に立てないかとチリのワインをたくさん買い込みました。


LaPlayaは前、酒屋のジェフさんではくてリチャードさんから勧めてもらって、赤を飲んだことがあります。
今回は100%Sauvignon Blancの白です。
http://www.laplayawine.com/pdf/blocksaublanctech08.pdf
手積み、2008年3月に収穫。3か月スティールタンクでエイジングしたとあります。
産地はLimari Valleyです。http://www.youtube.com/watch?v=E05qbSKJGtg北部の方なので、震源地から離れています。損害が少ないのではと想像されます。ワインメイカーのメモより:

青い麦わらいろ、色合いはみどりが強い。ライチーと爽快なレモンの香り。少しだけ草とトロピカルフルーツの香りも感じられる。酸味が心地よく、はっきりとした味がアピールしてくる。厚みのある心地よく長く続くフィニッシュ。14.99ドル@val's




MontGras reserva こちらはチリの代表的な赤ワインのブドウCarmenre90%です。Carmenreについて調べてみました。このブドウは、かつてボルドーで使われていたものでしたが、フィロキセラで大きな被害をうけたあと、このブドウが一番危ないと疑われ、もうボルドーではあまり使われなくなったのです。しかしながら、このブドウはチリの気候にぴったりということで、チリで主に栽培されることになりました。このブドウの名前Carmenreはフランス語のcrimsonが語源です。その名の通り、とても赤い色をしています。お肉はもちろん、お肉系の和食にも合うかもしれません。あとの10%はcabernet sauvignonです。産地はColchagua Valleyです。ここはチリのワインの第一人者でありますが、今回の地震でそうとう被害があったようです。MontGrasというワインメイカーは1993年に創業され、高いレイティングのワインを作っています。http://www.yuyay.jp/SHOP/g29689/list.html
2008年産。ワインメイカーのメモより:

深い赤紫。新鮮で明るく熟した黒果実とかすかな頃コショウなどスパイスが香る。優雅なトーストと杉がこのワインの香りをさらに優雅に複雑にするのを補っている。熟してクリ―ミィな渋みが心地よい酸味と合わさり、新鮮さと濃厚さを味わうことができます。魅力的で長く続くフィニッシュはたおやかなオークから。14.99ドル@val's

これらは、LomaLargaというとても小さなワイナリーで作られました。http://www.lomalarga.com/
このワイナリーで作られたワインはどれも高いレイティングがされていて、品質が良いことで知られています。このSauvignon Blancは613ケースしか作られていませんし、Malbecはたった250ケースです。チリのワイン生産地区の一番北部にあるカサブランカバレーなので、損害は大きくなかったと想像されます。

Sauvignon Blanc 2007 ワインメイカーのメモより:

青ざめた金緑色。パッションフルーツのようなエキゾチックな果物の熟した香り。新鮮な果実の味がアーモンドとメロンを思わせる長いフィニッシュへとつながる。14.99ドル@val's


MelbecBG 2006 ワインメイカーのメモより:

暗く深いシェリー色。濃いえんじ色がかって見えることもある。香りをかぐと赤い野生の新鮮な果実と黒いザクザクっとした果実がぶつかりあう。かすかなオークの香りが優雅なエンディングへと導いてくれる。口にした後も、果実のぶつかり合いが反響しているような新鮮な果実の芳香が続く。新鮮な果実の味の第一印象の後には、より優雅な砂糖がけの果実のような複雑で長く続くフィニッシュへと変化していく。

Melbec ブドウについて

このブドウもやはりボルドーでカルベネ以前に植えられていました。しかしフィロキセラに弱い品種のため、カルベネにとって代わられたのです。しかし、気候の合うアルゼンチンで、大成功を収めました。近年はアンデスの向こうでも成功しているなら、とチリでもつくられるようになりました。TeriyakiやBBQに合うワインのようです。

このワイナリーはチリ版ケネディ家のエラスリス家所有のワイナリー。エラスリス家はチリ独立以来4人の大統領を輩出し、ワインと銅山経営で有名のようです。エラスリス家は、新興ワイナリーに埋もれて、影が薄くなった時期もあったようですが、2004年ベルリンティスティングで、chラフィットやマルゴ―を抑えて、このエラスリスのプレミアムワインが1位2位をとり話題になりました。

Errazuriz estate sauvignon blanc 2009 12.99ドル@val's
http://www.errazuriz.com/errazuriz/english/wines/estate_sauvignonblanc.asp
どちらも美味しかったのですが、どちらかというとシンプルできりりと冷やして飲みたいワインです。すっきり爽やかな味と香り。

ワインメイカーのメモより:

とても青白いなかに黄緑色がかすかに見える。熱帯の果実の香り。青リンゴの香りもする。果実とハーブがよく調和している。はっきりとした酸味がトロピカルフルーツと共に口にしたときに感じられる。ハーブの香りはしたのに、口の中では控えめである。ミディアムボディ、心地よいフィニッシュ。アコンカグアバレー。

Errazuriz single vinyard sauvignon blanc 2008 16.99ドル@val's
http://www.errazuriz.com/errazuriz/english/wines/specialties_sblanc_aconcagua.asp
こちらの方が新鮮でミネラルを感じる味でした。複雑な中にもシトラスな感じがしっかりとあるように思いました。

ワインメイカーのメモより:

2008年のシングルヴィンヤードのsauvignon blancはフルーツの何層にも重なる複雑な芳香がどんどん変化し、このシングルヴィンヤードの特徴である優雅な香りが表現されています。グレープフルーツが熱帯果実と刈り取られたばかりの青草がまじりあった香りがします。新鮮で酸味の爽快さとフルーツがまじりあい、このワインの独自の個性が洗練された優雅さとなって味わえるでしょう。カサブランカバレー産。


このエラスリス家のヴィンヤードはどれも北部なので、被害を免れた可能性がたかいのですが、政治的力を持っている名門ファミリーなのでチリの人々のために良い考えをだして、実行してくれることを願います。


ジェフが言うには、これらのワインを作っている農家が非常な損害を受け、本当にこれから大変だということでした。そう実際に労働している人々はどんなことになっているのでしょうか、希望をもって前向きに頑張ってくれるようにと祈ります。 食料に関して、いろいろな意見や考え方があるのは承知ですが、やはり現実に働いているブドウ農家の人たちは、ワインだけではなく、環境その他の大切なものをその土地で創造していると思います。どうにかまた復活してよいワインを作ってほしいと心から願います。